手形がつきそうなぐらいの力で掴まれてひっぱられる手首が痛くて
「…や、痛っ…!」
と声をだすも容赦なかった。
「おい!調子こいてんじゃねぇぞ、おっさん。
約束が違げぇだろうが。
あいつが来るまで大人しくしてろや」
………。
………一瞬、時が止まった。
本物のヤクザさんを目の前にしてそんな事が言えるなんて…あなたよっぽどの馬鹿か怖い者知らずよ、蓮司さん…!
まさか蓮司さんだったなんて。
いつも落ち着いてて、つかみどころがなくて飄々としてるあの蓮司さんが…!
相模さんに向かってそう言った。いや、私のために言ってくれた。

