「あ、川原サツキ! …コーヒー3つね」 社長がわざわざフルネームで私を呼んだ。 「はい、只今。」 何でフルネーム??と思ったけど、客の前じゃつっこめないしな…。 いそいそとコーヒーを用意しに奥へ行こうとしたら、階段の中腹で立ち止まってる菊地さんと目が合った。 菊地さんはなぜか眉をひそめ、険しい顔つきで私を見ながら… 「…川原…サツキ?」 私の名前をつぶやいた。 「…はい。…何か?」 私も立ち止まって、菊地さんを見ると 「……詐欺だ…」 とつぶやいた。