「突然ですまない。
榊さんか牧瀬さんはいるかな?
アポはないけど、菊地がきたと伝えてもらったらわかるはずなんだけど…」
…なんて、この前とは別人のように優しく紳士的な菊地さんだった。
その変貌ぶりに開いた口を閉じるのも忘れ、ポカーンと立ち尽くしてしまった。
「……いるの?いないの?」
ちょっとムッとした声でもう一度聞かれ、我に返ると
「あ、はい、2人共おります。
こちらでお待ちください」
内線で社長に連絡し、奥からタオルをとってきて菊地さんに渡した。
「こちらをお使いください」
「あぁ、悪い。ありがとう」

