化粧を落とし、服を着替えて帰り支度が整うとさっさと裏口から出た。


一歩外に出ると…相変わらずの7番街―――。


煌々と光る電飾。


客引きの声。


喧嘩してる酔っ払い。


角々に立つ、“いかにも”な感じのお姉さん。



すっかり見慣れた7番街の喧騒の中を俯きながら人波を縫うように歩いた。


―――…バレちゃった…。

一番、知られたくない人に…隠してたかった人に。


しかもあんな形で知られちゃったら…誤魔化しようがない。


バレちゃった以上あの会社にいられないから…

もう…会えないんだよね…。