小野先生とアタシ


ただそうしているだけなのに

しっかりしていないと意識が飛んでいってしまいそう…。


大好きな先生と…。


なのに、

どうして、

こんなに哀しいの。

こんなにせつないの。




少ししてそっと唇が離れ先生は言った。

「…どうして…」

アタシは返事の代わりにさっきよりも先生の背中に回していた腕に力を入れる。



どうかしている。アタシ。
どうかしている。先生。


多分、先生もそれはわかっているはずだ。



こんなの、有り得ない。


だって
アタシは先生のことが好きだけど
先生はアタシのこと…。