小野先生とアタシ


「…先生、
ちょっと…でかけてきます…」

アタシは先生の後姿に向かって言う。

先生も今日は休みだったのか家にいて納戸で本を探していた。



先生は休みの日でもいつも何か納戸で調べ物していたり
パソコンで資料のようなものを作っていたり
のんびりと過ごしているところを見たことがない。


あ、でもピアノ弾いてるときは違うか…。


「ああ…」

先生は背中を向けたまま答える。