そして彼女はドレッサーの引き出しから小さなピンクのリボンのかかった箱を取り出した。
アタシにそれを手渡しながら言った。
「よかったら使ってね、お餞別」
わ、可愛い…。
「…いいんですか?
ありがとうございます」
可愛い箱を見つめながらアタシは答えた。
すると彼女はアタシの手を取って言った。
「チサトちゃんの引越し先が決まったら渡そうと思ってたの。
ね、開けてみて?」
その言葉にアタシはリボンを解き箱を開ける。
「これは…?」
アタシは中から出てきた小さなビンを見つめ、
聞くと彼女が答えた。
「これはね、フェラガモ。
魅惑の香り…って感じかな。
ちょっと大人っぽいかもしれないけれど。
でもこれからステキな人と出会えるように…そう思ってね」
ステキな人…。

