「……悪かったよ。そんなに怒んな」 一瞬何を言われたのかよくわからなかった。 でも村井君の顔が痛そうに歪んでいるのを見てはっとする。 無意識に手に力が入っていたらしく、村井君の制服に皺がよっている。 「ご、ごめんなさい!そんなつもりじゃ―――!」 「おい、急に離すな!お前っ―――!」 慌てて村井君の腕から手を離すと、力の抜けた体が体重を支えられなくなり、妙な浮遊感に襲われた。 たっ、倒れる……!