私は 一瞬にして固まった。 幸… こんな風にして会えるなんて。 心の底から 彼の名を叫びたいくらいだった。 でもここは塾。 ましてや、 菜々子の好きな人がいる前で、 菜々子の友達である私が いきなり叫びだしたら 変に思われてしまうだろう。 そう思って私は 開きかけた口を閉じた。 そして幸は ゆっくりと先生のそばにいく。 『寺山幸です。 臨時ですが よろしくお願いします。』 そういって微笑む彼は 全く変わっていなかった。 やはり女子たちからは ひそひそと黄色い歓声が 飛び交う。