【実話】親愛なる幸せへの回り道




上手く伝えられなくて、

真夜中なのにも関わらず、

何十分もかかってしまったのに

気にせずに

ずっと目を見て

陵は聞いてくれた。




話が終わって、一言、



『…そっか。』






それだけ陵は言った。




『…ごめん。

もう夜遅いのに。』



『平気!

真里には色んなことで

もう慣れてるから!笑


あ、晩飯食う?

俺、こう見えても

料理上手いから!

一人暮らしだしね。』





そう。
陵は地方から一人、

引越してここに住んでいる。




それは知ってたけど、

料理が上手なんて知らなかった。


『…食べる!オムライス!』

『ははっ!了解ーっ!待ってろ!』




そう言って、

陵は部屋からいなくなった。