それから私達は バスに乗って、 長野のスキー場に向かった。 バスの席の隣では、 柚希が一生懸命話してた。 私もそれに 相づちを打っていたけれど、 なんとなくしか聞いていなかった。 …そのときの私はまだ幼くて。 それがどうしてなのかすら 分かっていなかった。