いつだっけな。


美亜が初めて俺に弱音を吐いた。


美亜が自分の心を俺に見せてくれた。




美亜にはお父さんがいない。


俺にはお母さんがいない。



美亜が小学校の低学年の時、お父さんが病気でこの世を去った。


俺の母さんは死んだわけじゃないが、俺の前にはいない。




美亜と俺は似ていた。



美亜は心の中でいつもお父さんに話しかけてしまうんだと照れくさそうに笑った。






俺も同じだった。


もう忘れなきゃって思うのに、忘れたくない自分がいて、俺は母さんの温もりをいつも求めていた。





なぁ、母さんって・・・・・・


いつも話しかけていた。