あたしたちが降りた駅は さっきまでいた 隼翔の駅とは全く 違う,ちょっと田舎。 いつの間にか海が見えてきた。 改札を抜けてから 何も言わずに 隼翔はあたしの手をとって 歩き始めた。 あたしも隼翔に ついていこうと一生懸命に 歩いた。 隼翔は180センチくらいで あたしは152センチ。 背の差がたくさんある分 だいぶ違う歩幅も, 「ゆっくりでええよ」 っていう隼翔の優しさで 少しだけ楽に歩けた。 駅から歩いて 5分くらい。 そこには静かな空間があった。