店を出て,歩き始める時 「ありがとうな」 って優しく隼翔が あたしに微笑んだ。 「全然っ」 って微笑み返すと, 「はいっ,手」 とこの前と同じように 右手が差し出された。 その右手をしっかりと 掴むと 隼翔がギュッと握ってくれた。 そのまままた駅に戻ると, 「電車に乗るから」 と言って隼翔は あたしの分まで切符を買って, 2人で改札を抜けた。