涼の手を払って 猛ダッシュで来た廊下を 教室まで戻った。 菜緒を見つけて抱き着くと さっき涼にされたことを 泣きながら話した。 さっきだけじゃなくて 今週一週間されつづけたことも 泣きながら話した。 あたしが話し終わると、 菜緒は優しくあたしの 背中をさすってくれた。 助けてよ…って 声に出したいの。 一番頼りたいの。 会って抱きしめて。 ぎゅってして。 声に出せない 隼翔への思い。 明日は国体の準決勝。 そんな日の前に 隼翔に言えないよ…。