「真帆大丈夫?」 「ん?」 菜緒の声にふと 我に戻れば 5回が終わっていた。 「さっきからぼーっと してるし…」 「真帆ちゃんどーしたの?」 陸にまで聞かれてる。 「ちょっと考えてただけっ」 そんなあたしに ふーん って言う菜緒。 「ほら,元気出してっ 始まるよ6回っ!!」 マウンドには隼翔。 夏の太陽を浴びて 懸命に投げていく。 一人,また一人… 三振を奪っていくんだ。 深く考えないでおこう。 きっと、 きっと大丈夫だから。