勿論、知ってる。 この前も一緒に夕飯を食べたし、眠った。 話が見えてこない。 「あいつが大元だって話が上がってる。」 喉の奥が冷えた。 ふざけた話。 情報が入り乱れているとさっき、清が言ったばかりだというのに。 どこにそれを信じる根拠があるのだろう。 あたしも微笑みかける。 「だから?」 「敵意剥き出しは止めて欲しいな。俺等は良心でこの話を持って来てんだから。」 「敵意なんて持ってないけど。ただ、回りくどい言い方で、選択肢が二つに分かれてる。」 晶から目を逸らして、清に向けた。