もう一度氷をくるりと転がすと、ストローが滑ってグラスの底に当たった。

その音に晶が反応して、こっちを向く。

「情報が入り乱れてる。グレーゾーンの奴等が荒らしてるって言われてる。お前が降りてから暫くしてからのことだ。」

「へぇー、そういうのは本職に任せときなよ。堅気と本職の間を彷徨く奴は潰せば良い。
それが西街のルールでしょう?」

「藤堂が必要だって言った。」

晶が口を開いた。

だから何?と視線で問うと、ニッコリと不気味に笑う。

「今の情報屋。知ってると思うけど、鷹宮黒都。」