どちらにしろ、東金には知られるような気がしていた。 「で、こちらが“鳳凰”のおっさん方。元総長の清と副総長の晶。」 そう紹介する。 清と晶が 「おっさん…?」 と黒いオーラを発したのはスルーする。 時間の無駄だ。 「じゃあ、あとはごゆっくり。」 手を上げて、ゆーっくりと屋上から出ようとするけど、やはり捕まる。 「藤堂、早い話なんだがな。西街に戻って来て欲しい。」 清は、東金の存在は一旦無視するらしい。 あたしにとって、それは良いけど、未だに藤堂と呼ばれるのが気に食わない。