朝はやはり苦手。

眠りが浅いから、起きるのが辛いというのはないけれど。

自分が起きてたのか寝てたのかよく分からなくなる。

「おはようございます。」

靴箱で上履きに履き替えていると、後ろから声がかかった。

「おはよー。」

敬語で話す人間で知ってる一年生は、なずなだけ。

でも今、男子の声だったような…?

あたしはハッと気づき、そっちを向いた。

「お久しぶりです。“藤堂”さん。」

…うわ。