東金は席に座っていた。 「四季ー。食堂行く?」 史佳が来て聞いてくる。 「行かない。あれ、美羽は?」 「部活の集まりだって。」 「そっか。」 最近忙しいんだなぁ、と思いながらあたしは教室の扉を見る。 史佳は食堂に向かって、あたしは席についた。 「……あの二人は知らないんだ?」 低く、あたしにしか聞こえないような声が隣から聞こえる。 …何? 「何の事?」 「城沢の素性。」 素性、と聞いて顔が青ざめた。 黒都の事もあって、なお悪い方に考えが進む。