「城沢に言ったんじゃない。」 「完全にこっち向いてたよ?」 「廊下見てた。」 納得出来ないけど、頷いた。 そして、珍しく東金の周りに人がいない事に気がつく。 相変わらず、クラスメートと仲の良い東金。 意外に顔が整っているから、モテている。 「東金って彼女いるの?」 聞いてみた。 「さぁ?」 …そういう風にはぐらかすのを知っていながら。 気がつけば、明日は黒都の誕生日。 学校帰りにプレゼントを買わないと。 帰り際、そう思って史佳と美羽に別れを告げた。