返事が返ってこない。 寝たのか、無視しているのか。 別にいい。 鷹宮さんはあたしと恋人じゃない。 だから、答える義務もない。 これは、あたしの勝手な片想いに付き合ってもらっているだけ。 「知り合い…つーか、客が通ったりすんの。待ってんだよ。」 答えた鷹宮さんは起き上がり、煙草を取る。 「毎日約束なんですか?」 今日も? 「だから、通りかかんのを待ってんだって。連れが居なかったら“遊び”に行ける。」 やけに“遊び”が生々しく聞こえるのは、気のせいか。