女子にも男子にも軽く声をかける東金は、一年の時に委員長でもやっていたのかもしれない。

「そうかも。」

素っ気なく返した。

この手に乗っかって、女子からの反感を買うのはごめんだ。

「…フワフワしてボーっとしたキャラは、裏で何考えてるか分かんねーからこえーな。」

呟くように聞こえる。

何を言いたいのか。

あたしは東金を見た。

何もなかったかのように「うん?」とニッコリ笑う。

…何を知ってるのか。

こっちが怖いんだけど。

あたしは、首を横に振って前を向いた。