「伊吹、帰るぞ」



いつもの様にクラスの女子の視線を集めながら

兄貴が教室に迎えにきた




「ア、アラシ兄……今日はですね」


そう 月1、図書委員会の日

わたしのしどろもどろの説明に



兄貴は驚きの一言


「そんな委員会はない」



はい?


ニヤリ


兄貴はわたしにしか見えない角度で黒く笑った



「え?え?」



何が起こったかわからないわたしは委員会のある会議室まで走った





『図書委員終了のお知らせ』


誰もいない会議室にそんなはりがみ



「日頃よりご愛好頂きましてありがとうございました。一身上の都合により誠に勝手ながら図書委員会は終了とさせて頂きます……


って閉店のお知らせかいっ!?」


………………


一人ツッコミがむなしく響く