周りの視線が気になって仕方がないわたしをフブキお兄ちゃんは抱きしめて離さない
「お、お兄ちゃん……」
もうそろそろ離してもらったりとかできませんかね…………?
そろそろとお兄ちゃんの腕をはがそうとすると
「…………嵐がいつもオレを出し抜くからだ……」
わたしに微かに聞こえる程低い小さな声にドキッとした
フブキお兄ちゃんはそう呟くと更にわたしをギュッと抱きしめた
「フブキお兄ちゃん……?」
呼んだけど
お兄ちゃんの顔が見えないからどんな気持ちでそう言ったかなんて分からなかった
一瞬、間があってわたしからパッと離れたフブキお兄ちゃんは
「今日は散々……もう、帰ろ?」
もういつもの優しい顔で
わたしは違和感を感じながら何も聞けなかった


