「とっても素敵なお兄ちゃんだね」



家まで送ってもらうパトカーの中で婦警が伊吹に言った



伊吹は嬉しそうに頷いて俺の手を握り締めた



「これからも伊吹ちゃんを守ってあげてね!嵐くん」




俺も伊吹の手をグッと握り締め笑顔を作った











……使える……!



俺は確信した



妹という存在……何かと便利だ

おまけに伊吹は俺の命令に忠実で意外と根性がある


これからも役にたってくれそうだ




「当然ですよ、……かわいい妹ですから!」





本当の妹ではないけど、俺を慕(した)い俺の利益となるコイツ


妹として扱い、



まあ


何かあったら手助けしてやってもいいかな



小さな手の温もりを感じながら思った





 ◆  ◆  ◆