「……ほら」
伊吹に向かって手を伸ばすと
その小さな手は少しためらいながらも俺の手を掴んだ
コイツと手なんか繋ぐの初めてだ……
伊吹の小さな手は頼りなく、冷たかった
暖めるように強く握って家に向かって歩く
その時
「おぉーい!!嵐ー!」
遠くから呼び掛ける声
吹雪と思われる影はぞろぞろと後ろに数人の大人達を連れてやってきた
「嵐ちゃん大丈夫か!?」
「どこだ?その変質者は?」
大人達は俺と伊吹を取り囲み口々に問いかける
「えーと……」
溝に落とすのはさすがにやりすぎだよなと口ごもる
ばれなきゃ別にのたれ死んでも構わないんだが、このままだと俺の輝かしい経歴にケチがつくし……


