気づく間もなくアタシの目からは涙がポタポタ零れた。 「匡は、匡は、どこですか?会いたいっー…!!」 さっき睨み付けた看護婦に今度はしがみつき、聞いた。 「緋山さんは外科なので1つ下の階ですよ」 ベッドから飛び降り、部屋から出てどこかもわからない階段を探し、走った。 「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」 階段を見つけた!と思った瞬間見慣れた待ち人も視界に入った。 「っ純君!」