匡はまた何処かに行ってしまった また、アタシに背中を向けて。 「……馬鹿」 アタシの、馬鹿。 「侑姫ちゃ……」 振り向くと純君が困惑した表情で突っ立っていた。 「2分」 それだけでいいから。 「2分たったらいつものアタシに戻るから……」 だから、 今は泣かせて―…… 何も言わずに、腕を広げてくれる純君の胸にすがり付いてアタシは泣き続けた。