「はぁ~」


とさっきからため息しかでない


「華さっきからため息ばっかりだね」

と言ってくる皐月


なぜさっきからため息ばっかりかと言うと…。


ー数時間前ー





「ヤッバーイ遅刻」

いつも乗ってくる電車が運悪く遅れていて遅刻寸前



「寄りによってなんで遅れてんのよ」

と叫びながら走っていると


「きゃぁぁ侑弥様」

という声に気付かず

走りながら門に走った。


今思うと止めとけば良かったと思う



“ドンッ”


「イタッ~」

誰かにぶつかり転んでしまった



「君大丈夫ですか」

と頭の上から声がして上を向く。



「えっあっ大丈夫です」


となんとも噛み噛みになってしまった

そこに居たのは学園の王子。


しかも、整った顔が約5cmの距離にあったからである


「クスッ顔真っ赤だよ~」




と王子が言ってきた


するとさっきから黒い視線が背中に突き刺さって後ろを向くと



「きゃぁぁぁ有弥様から離れて~」


という声が響いた

ヤバいと感じ王子から離れようとしたら


「まだ名前聞いてない」


と言ってきた