ギターを手にして、 頭に浮かんだメロディーと共に コードを弾く。 ピンときたら、すぐに書き留め 鼻歌のようにサラリと弾き語る。 気付いたら、 カーテンからの日差し。 もう朝になっていた。 そう感じた途端、欠伸が出て 出勤までの数時間 少し眠ることにした。 「栗田。」 「…はい。」 「寝坊とはどういうことだ、え?」 「すみません……」 朝方から寝てしまうと どうも寝過ごしてしまう。 店長からの説教を まだ回転が悪い頭で聞き、 逃げるように表へと出た。