『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

それを聞いた俺は、心で伝えたい事を思う事にした。


(じゃあ、これなら聞こえる?)


『ああ良く聞こえるよ』

(じゃあ、今度こそ、さっきは助けてくれてありがとう)


『いやいや、お安いご用だよ』


『さっきも言ったけど、心で話せば誰でも僕達と話せるって訳じゃ無いんだ』

『僕達は“以心伝心”なんだよ』


(“いしんでんしん”?…って何?)


『う〜ん簡単に言うと…“言葉要らず”って事かなぁ』


(“言葉要らず”?)


『例えば、君達人間は、進化の過程で、人と人の間でのコミュニケーションとして“言葉”という物を作り出したんだ』


『でもね、人間っていうのは、その大切なコミュニケーションの言葉ですら、悪い事に使う人達が多いいんだ』


『それと、その言葉という物を使う様になった人間達は、“嘘”という知恵を付けてしまったしね。』


(“嘘”?…言葉を使うと“嘘付きになる”の?)


『いや、人間全員がそうじゃ無いけど、少なからず、心で会話する僕達よりは嘘つきかもね。』


(ふぅ〜ん。君、物知りなんだね)


『まぁ〜ねぇ〜君達よりは長生きしてるからね』


『それより、君にプレゼントを渡しておいたんだけど、もう気付いた?』


(プレゼント?)



俺は自分の服のポケットを見渡したが、ポケットの中には何も無かった。



(何も入って無かったよ?)


俺は、自分のポケットの中をポケットの外側に引っ張り、湖に向かい、見せた。


(ほらね何も入って無かったでしょ?)


『違うよ』


湖から笑いながら、そんな言葉が聞こえた。



『君のポケットの中じゃ無くて、君の首に掛けて有るよ』


(首?)