『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

そう尋ねると、光が見る見る内に大きく輝き始め、気が付くと、俺の周りの真っ白い空間が一気に、綺麗な蒼に変わった。


そして、そいつは言った。


『なら、これを見て』



そう言うと、たちまち、俺の周りの蒼い空間は、ただの蒼い空間ではなくなり…

俺の周りは蒼い水となった。



“ブクブグブクブグ”…



俺は慌てて、息を止め、呼吸をしないようにした。


しかし…



『大丈夫だよ僕達の事をそんなに怖がらないで』

『だって君は、僕達と友達なんだから』


『君は、ここでも呼吸は出来るんだから』


『僕達を信じて』



俺は、その光の言葉を信じて、水の中で口を開き、呼吸をした。



“ブクブグ”



俺の口から少し、水の泡が出たがすぐにその泡も出なくなり、俺は水の中でも呼吸が出来る事を改めて実感した。


しかし、いくら何を話そうとしても、俺の口からは、何も言葉が出て来なかった。


すると、またもや蒼い光が俺に言った。



『駄目だよそんなんじゃ』


『ここで会話する時は“言葉”じゃない“心”で会話するんだ』


『まさかジャンヌ…君はそんな事も忘れてしまったの?』



“蒼く輝く光”…


“僕達”…


“いつも俺と一緒に居た”…


(………)


(そうか“君達”は)


『やっと思い出してくれたんだね』


(ああ)



そう…その蒼く輝く光達とは…“水達”だった。



それは…今から10年程前の話しだ…