『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

敵か味方かも解らないのに、私はそんな事を考えて居ました。


そして、その間も、盗賊達とローのやり取りは続いていました。



『あっそっ…“引く気ゼロ”って訳ね』


『じゃあ仕方ない…』



すると、今まで軽々しい物言いをしていたローさんが、一度下を向き、さっきまで閉じていた左目を開け、残った盗賊達を睨みつけ始めました。


そして、気が付くと、ジャンヌの前に居た盗賊達は指笛の盗賊以外全ての盗賊達が床に倒れ込んでいました。


私は、現状を見ていたにも関わらず、把握出来ずにいた私は、ミカエル先生に尋ねました。



『ミカちゃん先生…今、あのローさんは盗賊さんに何したんですか?』


『さぁ〜。実際、僕も聞きたい位だよ。』


『そ、そうですよねぇ。』


すると、指笛の盗賊が、倒れ込んで居る仲間達に驚きながらも、ローさんにこう言いました。



『なるほど…これがあの噂の“止殺眼”(シサツガン)ってやつか…』


『噂にで聞いた事だが、お前は、そのシ殺眼を使い、数多の戦場で人倒し、戦場の神とも呼ばれたそうじゃないか。』



すると、また、軽々しい物言いの表情に戻ったローさんが盗賊に言いました。



『あ〜ぁそう言やぁそんな呼び方もされてたっけなぁ』



すると、続けて盗賊がこう言いました。



『しかも、そんな荒れ狂う戦場の最中でも、お前は一度も剣を鞘から抜く事無く、お前と剣を交えた者達の中からは誰ひとりとして命を落とした者は居ないと聞く。』



『しかし、それがアダとなり、敵の兵力は堕ちては行くが、また復活する。』


『だから戦が長引き、結果的に、お互い長引き過ぎた争いに終止符を打つ為に、当時のシャルル6世とヘンリー5世の間に“トロワ条約”を結ばせる事となった。』


『違うか?』