『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

私達が、その男の人に驚いている矢先、ジャンヌを囲んでいた盗賊の一人が、その男の人を指差しながら、こんな事を叫びました。



『何で貴様の様な奴がこんな所に居るんだ〜』


『“鞘抜かずのロー”』


(鞘抜かずのロー?)



私には、全く理解できませんでしたが、取り敢えず、その男の人が“凄い人”と言うことは、盗賊達の驚きを見れば解りました。


そして、ジャンヌの周りを囲って居た盗賊達が一斉に色々な言葉を呟き始めました。



『“ロー”?』


『おい“ロー”だってよ…』


『俺、初めて見た…こいつが、あの“生きる伝説”のローかよ』


『な、何でそんな奴がここに居るんだよ』



そして、数々の事を呟いた後、一人の盗賊が言った。


『こんな奴と闘え無ねぇよ…に、逃げろ〜』



たった一人のその言葉を待っていたかの様に、次々と盗賊達が一斉にその場から逃げ出し始めました。


ジャンヌの周りを囲って居た盗賊達のほとんどが一斉に逃げ出し、その場に残ったのはジャンヌと人質になっていた14世紀のジャンヌ…


それと、盗賊の頭らしき人と仲間達五人…


そして、その“ロー”と言う男の人だけになりました。



ジャンヌの周りに居た盗賊達が逃げ出したお陰で、黒髪の男の人を見る事が出来たジャンヌもそのローさんを指しながら叫んで居ました。



『はぁ〜』


『ミ、“ミカエル”〜』



すると、そのローという人は、自分を指差すジャンヌにこう言いました。



『あ"ん』


『“ミカエル”?…誰だそりゃ?』