『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

俺の周りを囲って居た盗賊達のほとんどが一斉に逃げ出し、その場に残ったのは俺と人質になっていたジャンヌと指笛の盗賊とその仲間達五人…


そして、その“ロー”と言う男だけになった。



俺の周りに居た盗賊達が逃げ出したお陰で、俺はローを見る事が出来た。



(ん…)



『はぁ〜』



俺はそのローを見た途端、驚きしか無かった。



そして、ついそのローの顔を見た俺はそいつを指指しながら叫んだ。



『ミ、“ミカエル”〜』



そう…俺の目に映ったその“ロー”と言う男は、髪の色は違うが、そいつの顔は俺の知っている“ミカエル”そのものだった。



すると、そのローという男は自分を指差す俺にこう言った。



『あ"ん』


『“ミカエル”?…誰だそりゃ?』



俺の前に現れたそのローという男は続けて俺にこう言った。



『お前、“ジャンヌ・ダルク”だよな?』



『は…』



俺は、そのローの言葉に戸惑いを隠せずに居た。


すると。



『だ・か・ら…お前の名前は“ジャンヌ・ダルク”かって聞いてんだよ』



そして、一瞬戸惑っていた俺も、やっとローを言葉を理解し、その問いに答えた。



『あ、ああ…』



すると、俺のその返事を聞いた途端、不敵な笑みを浮かべながら、ローは一言…


『よし』



とだけ言った。


そして、ローは残った盗賊達を睨みつけながら言った。



『おいおい。盗賊さん達よ〜…』


『たかが“ガキ二匹”相手に“57人”で狩るなんて…少し大人気ないんじゃない?』



(57人?…あいつ、こんな一瞬でその場に居合わせた盗賊達の人数を理解してやがるのか?)


(“バケモノ”か?あいつは…)



俺は、そんな事を考えながら、ただ、ただその場に立ち尽くして居た。