『じ、じゃあもし、ジャンヌが過去に言ったのも、偶然じゃ無く“運命”だったって事ですか?』


『そこまでは僕にも分からないけど…もし、仮にジャンヌちゃんが行方不明に成らなかったら、僕達が過去に通信して、14世紀のあのジャンヌちゃんと話す事も無かったかもね。』



すると、私とミカエル先生がそんな会話をしていたら、他の教室から歴史の教科書を持って来たマルグリット先生が帰って来ました。


『これで良いですか?』



そう言いながら、マルグリット先生が、ミカエル先生に歴史の教科書を手渡しました。



『ありがとうございます。これで上手く行くと思います。』


『あとは、さっきの14世紀のジャンヌちゃんが、僕達の知ってるジャンヌちゃんを連れて来てくれれば、またジャンヌちゃんと話せる筈だ』



すると、ミカエル先生は、マルグリット先生が持って来た歴史の教科書をパラパラとめくりだし、驚いた顔をしながらこう言いました。



『え〜…こりゃ〜“困ったなぁ〜”…』


『どうしたんですか?ミカちゃん先生。』


『いや…カトリーヌちゃんは問題無いんだけど…』


『ん?』



ミカエル先生はマルグリット先生の事を、横目でチラチラ見はじめました。


そして、何か言いにくそうな表情をしながらマルグリット先生にこう言いました。



『あ、あの…、マ、マルグリット先生?…』


『はい?』


『あの〜とても言いにくい事なんですけど…』


『マルグリット先生に、もう一つ“お願い”が…』