『おい、ジャンヌちゃん?今の物音はなんだ?』


『おい、ジャンヌちゃん?』


『はい?…』


『ジャンヌ?私達の声が聞こえる?私よカトリーヌよ』


『“カトリーヌ…様”?』


『ジャンヌ私だマルグリットだ良いか?良く聞け』


『“マルグリット…様”? 』


『ち、ちょっと待って下さい。』


『ジャンヌちゃんの反応が可笑しい。』


『ジャンヌちゃん?聞こえるかい?』


『分かるか私だミカエルだ』


『“ミカエル…様?”』


『一応、念のため君に聞くけど…』


『君はジャンヌちゃんだよなぁ?』


『はい。…私の名前は“ジャンヌ・ダルク”といいます。』


『貴方様は、“大天使”のミカエル様ですか?』


『それに…カトリーヌ様とマルグリット様ですよね?』


『大天使?…ミカエル“様”?』


『ジャンヌちゃん?平気か?頭でも打ったのかい?』

『いいえ。私は今、お父様のお使いで隣町まで、行った帰りにこの森を通って居るだけですが。』


『ゴメン、ジャンヌちゃん…もう一度聞いて良いかい?』


『君の名前は?』


『はい。“ジャンヌ・ダルク”といいます。』


『や、ヤバイ…この子は“本物”のジャンヌダルクだ…』


『はい?…』


『い、いや…何でも無い…』


『そ、それより…その辺に君以外に女の子が居る筈なんだけど…君、その娘を捜してここに連れて来てくれるかい?』


『はい大天使様のご指示とあらば何なりと』