『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

尚且つ、ジャンヌは私と違って男の人っぽい喋り方やあの服装…


そんなジャンヌがその時代の人に出くわせばどうなるかくらいは、私でさえ容易に想像が出来ました。


すると、ミカエル先生とマルグリット先生は、その時代に居るジャンヌに向かい、立体映像だけでも送れるか試す事にしました。



『出来るかは分かりませんが、出来るだけの事はやって見ましょう』


『はい。』


『じゃあ僕はこのままジャンヌちゃんの反応があった時代へ立体映像を送れるか試して見ます』


『送る物が電波なんで、もしかしたら、届くかも知れません』


『でも…ミカちゃん先生過去には行けないって…』

『ごめん、カトリーヌちゃん。今はそれを言わないでくれ』


『今は、…今だけは僕の立てた仮説を否定したい』

『もし、あの時代に行ったのが“本当”に僕らの知ってるジャンヌちゃんだとしたら、“過去に行けない”と言う僕の仮説は完全に否定される。』


『もし行ける可能性が出て来たなら、僕達も行ってジャンヌちゃんを救えるかも知れないから』


『わ、私も何か役に立てませんか』


『分かったじゃあ、カトリーヌちゃんとマルグリット先生のお二人は、僕が指示する場所に居て下さい』


『今からお二人の立体映像を過去に向けて送って見ます』


『出来る保証はありませんが、可能性は“0”じゃ無いですから』



そして、私とマルグリット先生はミカエル先生の指示した場所に立ち、立体映像が送れる事を祈りました。


『くっそ…届いてくれ…』


(お願い届いて)