『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

―西暦20019年(今日)―


―魔法化学都市シャンバラ―



私達は皆で手を繋ぎながらワームホールのくぐり、未来(明日)から元の時代(今日)へ戻る事が出来ました。



『取り敢えず僕は、ジャンヌちゃんの家に連絡して見ます。』


『そうですね、あいつの事だから授業に飽きて帰ったって事も有るかも知れないですし』



しかし、ミカエル先生が、ジャンヌの家に連絡して、ジャンヌのお父さんから聞いた結果、ジャンヌは家に帰って無い事が分かりました。



『駄目でした。…ジャンヌちゃんはやはり帰っては居ませんでした。』


『そうでしたか…』



ミカエル先生とマルグリット先生が悩んでいた時、私が良い事を思い付きました。



『あ〜』


『え』


『ん』


『カトリーヌちゃん、どうしたの息なり』



ミカエル先生が私の咄嗟の思い付きに耳を傾けてくれました。



『いや、ジャンヌの居場所が分かるかも知れません』


『ジャンヌちゃんの居場所が分かる?それは本当かい?』


『はい確実に分かる保証は出来ませんが、もしかしたら。』


『それで?その方法は?』

『逆探知です』


『逆探知?…』


『そうかその方法があった』



私達の住むこの魔法化学都市シャンバラでは、人が魔法化学を使う為に身体の中に入れてある元素を組み替える特殊な機械には、犯罪防止の為にも、その人が何処に居るかが分かる様に、昔で言うGPSの様な物が入れてあるんです。


そして、タイムマシンの完成の影響もあり、その発信機にはその人の場所以外に、その人の今居る年代までも分かると言う物。


しかも、その発信機と上手く通信が出来れば、立体映像での会話も出来る優れ物なんです。


でも…それはジャンヌ本人が、それが出来る様な場所や時代に居るのが大前提なんですけど。