『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

『人は誰しも何かに縛られて生きる生き物だ。』


『時に、それは家族の絆であったり…』


『時に、それは友との約束であったり…』


『そして、時に定められた掟だったり…』


『しかし、その自分を縛るものが有るからこそ、人は生きて行けると私は想う。』


『そして、それら全てを踏まえた道の事を、私は人生だと思って居る』


『例えば、一つの迷路が有るとする。その迷路を手渡された者は、迷い…時には道を間違える事だってある。』


『しかし、その迷路の壁をぶち壊せる事だってある。』


『自分の人生だ…自分が作り出した薄っぺらい壁なんて、いくらでもぶち壊せばいい』


『そうじゃないか?』


『そして、今の君は正に、貴族達の目や使用人達の話しを聞き、自らその道に壁を作った。』


『“国王に裏切られた”…“ここに俺の居場所は無い”という壁を…違うか?』

『だって…』



俺はロベールの前で涙を流して泣いた。



『大丈夫だ。国王は、君の父上は君を裏切ったりはしない。』


『もし…もし万が一本当にそんな事があったなら、私も君と共にこの城を出よう。』


『だから、今から確かめに行こう。』


『う、うん…グスッ…グスッ…』


『ほら、もう泣くんじゃない。立派な剣の腕が泣くぞ?』



こうして俺はロベールと共に、城に戻り、親父の居る玉座の間まで行った。