そう言うと、ローは地面に投げた剣を拾い立ち上がり、その男目掛けて歩き始めた。



“カツン…カツン…”


『俺の嫌いな事を3つ教えてやる。』


“カツン…”


『1つ…くだらねぇ理由で人を傷付ける奴…』


“カツン…カツン”


『2つ…俺の子供達…つまり、この村の子供達に手を出した奴…』


“カツン…カツン…カツン”


『3つ…俺のダチを傷付けた奴だ』




ローはそう言うと、その男との距離を縮めて行き、とうとう、最後の一歩の所まで歩いて行き、男の前で立ち止まった。



『おいおい。さっきまでの威勢はどうした?顔が引き攣ってるぜ?オッサン…』

『ヒィッッ―』


『最後のチャンスだ…正直に答えろ?…』


『お前は本当にロベールを殺ったのか?…』



すると、ローに追い詰められたその男は、顔を震わせながら、こう言った。



『い、いや…やってない本当は俺、ロベールに逃げられた。』


『“逃げられた”?…』


『ロベールから逃げたの間違いじゃねぇのか?…』


『は…はい…その通りです…』


『アイツは、本物の剣士だ…“価値の無い者”とは剣を交えない…俺と違ってな…』



“ジャキーン”



ローは剣を鞘に納めたまま、その男の右腕目掛けて、剣を振った。



“ブォォーン”


“バキッ”


『ぎゃぁぁぁ』



右腕を剣で殴られた男は、叫びながら、右腕を抑え、ローの前にしゃがみ込んだ。


そして、その男を見下ろし、ローは言った。



『テメェの様な奴に、剣を握る資格はねぇ』


『失せろ…』


『ヒィィィッ』


“ダッダダダ”


“ダダダダダダダダ”