『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

するとローは笑いながら俺にこう言った。



『ジャンヌちゃん。この剣には変なズルをしても効かないよ』


『えズ、ズル』


(ヤバ〜見抜かれてた。)


『ジャンヌちゃんのそれ、魔法化学って言うんだろ?』


『昨日ミカエルから聞いてあったからな』


『しかし、魔法化学って言っても、所詮はただの化学だろ?それじゃ本物の魔法や呪いには敵わないよ』

『本物の魔法や呪い?』


“ガシャン”



ローは片手で落ちた剣を拾い、剣を肩に背負い歩きながら、その剣について話し始めた。



『ジャンヌちゃんはこんな言葉を知ってるかい?』


『“優れた剣客には優れた剣”』


『“優れた剣には優れた剣客”』


『ん?』


『この言葉は俺がまだ親父の…つまりシャルル6世と宮廷内に住んでいた頃、ロベールから聞いた言葉だ。』


『まぁ簡単に言えば、人が剣を選ぶのと同様に、剣もまた人を選ぶって事さ』

『剣が人を?そんな馬鹿な。それじゃローは剣に意思が有ると想ってるのか?』


『確かにな。馬鹿げてるだろう?俺も最初はそう想ってた。』


『人が剣を選ぶのは分かる。しかし剣が人を選ぶって言うのはなぁ。』


『しかし、俺がこの剣と出会い自分がこの剣に選ばれた時、そのロベールの言葉を俺は理解した。』