『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

『それだけでか?』


『はい。ここは国王様の王宮内ですからね。そんな高貴な場所の掃除が行き届いて無い筈がありませんから。』


『実際、そのベッド以外からは埃は舞っていませんでしたし。』


『そんな綺麗な部屋でしかもベッドの上に埃が舞う理由はただひとつとしか考えられません。』


『相変わらずロベールの観察力には恐れ入るなぁ。』

『お褒め頂き、ありがとうございます。』


『さてと、目覚めたのなら本人と喋るとするか。』


『どうだ?私と少し話しては貰えぬか?』



3人の中で一番偉そうな奴が俺に話し掛けて来た。


しかし、俺はそいつを無視して、バレているのを承知の上で更に寝たふりをした。



『ふ〜っ…私も酷く嫌われたものだなぁ。』


『これ、子供、名は確か“ロー”とかいったか?頼むから話しだけでも聞いては貰えぬか?』


『陛下この様な薄汚れた子供相手に下手に出るような真似はお止めください。』


『ガブリエル公?主は、もうこの部屋から出て行って貰えるか?』


『は?…』


『私は、その薄汚れた子供と話しがしたいのだ。』


『誰であろうと、頼み事をする時には、それなりの礼儀というものがあると私は思っておる。』


『それは国の主や、この様な子供とて、何ら代わらないと私は思っておる。』


『それに、私からすれば、この国に住む者達は家族の様なものだ。』


『そんな家族にたかが貧富だけの差で、差別をしようという事こそ私は間違っていると思うが?』


『はい。申し訳ございません。』


『では私は先に失礼致します。』


“ギィィィ”


“バタン”



3人の内の一人が俺達の居る部屋から出て行った。