―ユリウス歴1425年―


―フランス・ドンレミ村―


俺は、14世紀のジャンヌやジャンヌの父、ジャックや母、イザベルと共に、ジャンヌの家へと向かった。


そして、俺とジャンヌがイザベル達と会った場所から少し歩き、村の中にあるジャンヌの家にたどり着いた。



『さぁ、着いたわよここが今日から貴方のお家よ』



ジャンヌの家の前に着くと、イザベルが笑顔で俺にそう言った。



『それから、“あの子達”も紹介しないとね』


(“あの子達”?)



イザベルがそう言うと、家の扉を開けたイザベルは、家の中に向かって次々と名前を呼び出した。



『ジャックマン?ピエール?ジャン?カトリーヌ?』

『みんな〜、お客さんがいらしてるからちょっと来なさ〜い』


『カ、カトリーヌ』



俺は咄嗟に、俺の元居た時代のカトリーヌを思い出し、つい声に出してしまった。



“ドタドタドタ”


“ドタドタドタ”


“ドタドタドタ”


“ドタドタドタ”



(おいおい…ジャンヌの兄弟って何人居んだよ…?)


イザベルに呼ばれ、すぐに家の中から飛び出してくるジャンヌの兄貴達、あまりの騒々しさに目を真ん丸にする俺。


すると、家の中から出て来たジャンヌの兄弟達は、次々と俺やイザベルに質問し始めた。



『な〜に?お母さん?お客さん?…』


『えお客さん誰』


『お母さん、お腹空いた〜速くご飯作ってご飯が出来るまで神父さんから貰ったお菓子食べて善い?』


先に登場したのは3人の兄達だった。



(どれがピエールだかジャックマンだかジャンだか解りゃしないなぁ…)



すると、3人の兄達から少し遅れて、4人目の女の子が現れた。



『お帰りなさい、パパ、ママ…あら?ジャンヌも教会に間に合ったの?善かった私、心配してたのよ?ジャンヌが遅いから何か有ったのかと思ったわ。』