『そしたらお父さんが私にこう言ったんです。』


“カトリーヌ?この青い鳥さんはなぁ、確かに捕まえれば幸せになれるかも知れない。…でもなぁ、お父さんはそんな青い鳥は捕まえたく無いなぁ。”


『なぁ?カトリーヌ、カトリーヌのお父さんは何で捕まえたく無いって言ったんだ?』



俺はカトリーヌに尋ねた。


『うん。私もそう思ってお父さんに“どうして?”って聞いたのそしたら…』

“じゃあ、例えばカトリーヌがその青い鳥さんを捕まえれたとして、カトリーヌが幸せになれたとしようでも、そのカトリーヌの幸せの為に捕まった鳥さんはどうなると思う?”


“その捕まった青い鳥さんは、一生狭い鳥小屋に閉じ込められて、確実にその捕まった青い鳥さんは不幸になっちゃうんだ。”


“誰かの幸せの為に、誰かが不幸になる…お父さんはそんな誰かを犠牲にした幸せは、欲しいとは思わないなぁ”


“カトリーヌはどうだ?”


『私は、そのお父さんの話しを聞いて思ったの私も“鳥さんにも幸せになって貰いたい”ってだから私は、幸せの青い鳥さんは要らないって』



すると、そのカトリーヌの話しを聞いた俺の親父は何故か泣きながら、カトリーヌにこう言った。



『そうだね…カトリーヌちゃんやカトリーヌちゃんのお父さんの言う通りだね』


『大丈夫さそんなに優しいカトリーヌちゃんなら、青い鳥なんて居なくても絶対幸せになれるよおじさんが保証する』


『お父さん、何で泣いてるの?』


『えあ、あぁ目にゴミが…』


(解りやすいなぁ…お父さん。)


『あそんな泣き虫なお父さんはほっといて。カトリーヌに会わせたい奴らが居るんだ』


『会わせせたい人?』


『良いから来いよ』



そう言って俺は再びカトリーヌの手を引っ張り、昨日水達と話した湖まで、カトリーヌを連れて行く事にした。