『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

そして、俺は“ある事”に気付き、カトリーヌに言った。



『カトリーヌ“窓”窓を開けて』


『うん』



俺がカトリーヌにそう言うと、カトリーヌは笑顔で部屋から中庭に繋がる一番大きな窓を開け始めた。


それを見た親父は驚いた表情で、俺達にこう言った。


『あそんな事したら逃げちゃうよ』


『善いんです鳥さんも、お父さんやお母さんと一緒に暮らせた方が幸せだと思うからねジャンヌ』

『あぁきっとな』


『はっははジャンヌもカトリーヌちゃんも偉いなぁ』


『お父さんはテッキリ“飼う”って言い出すのかと思ったよ』


『だって〜鳥さんは“空を飛ぶ”為に羽根が有るんですよね?…だったら飛んでた方が幸せかなって思ったんです。』


『確かにそうだね…しかし、君達は本当、出来過ぎな子だよ』



そう親父が呟いていた。


すると、カトリーヌはこんな事を言い出した。



『この間ね。私のお父さんが絵本を読んでくれたんですそれでね、その絵本にも今見たいな青い鳥さんが出て来たんです。』


『その絵本の中の鳥さんを捕まえると幸せになれるってお話しだったんです。』

『その話しを聞いた私は、お父さんに私も青い鳥さんを“欲しい”って言ったんです。』