美和はテニス部に入っていて、先生も大学のサークルでテニスをしているみたいで自然と話が合う
それに美和は先生と向かい合って立っているから話しやすい
私は先生の後ろ
美和の嬉しそうな顔しか見えない
美和は私の気持ちを知ったらどう思うかな
きっと口も聞いてくれないな
「あ、先生来た!」
考え事をしていても、先生って言葉を聞くと体が勝手に反応する
それくらい先生が好き
でもきっと美和も同じくらい先生が好き
「先生、今日ね!ダブルスの試合やったんだけど、強い先輩に勝っちゃったんだー!すごくない?」
いつもの所に立って原付きのハンドルを前から触りながら話す
「あーはいはい、すごいすごい」
「えー、なにその感情こもってない返事!」
「いや、本当すごいって思ってるってー」
「絶対思ってないってー!じゃあ、先生今度私と勝負してよ!」
「やだよ、めんどくさい」
「いいじゃん、決定!あ、ママから電話!ちょっと待ってて!」
