【短編】ウラハラ



私の疑問が顔に出たのか柏木さんが笑う。

「意味がわからないって顔してる」

まったく、その通り。

そんな私に柏木さんは続けて、

「ほら、美々ちゃんの机の中の、青いストライプの包装紙…」

そこまで言われて、私はあることに思い当たった。


青いストライプの包装紙、
それって……。


「食べたんですか?!アレ」


柏木さんの無言の笑顔が肯定しているんだと思う。

ちょっと待ってよ、それ。


「それ、…去年のですよ??」

「知ってるよ」


言って、柏木さんは胸ポケットから何かを取り出して私に見せた。